みなさま、こんにちは。
前の記事でご紹介した「簡易耐震診断推進事業」を活用して、播磨町に申込みを行われたお客様から「簡易耐震診断」のご依頼をいただきました。
制度のご紹介記事でも触れさせていただきましたが、お客様が個人的に事業者に依頼をして進めることは出来ませんので、まずはお住まいの市町窓口を通じて申込みをなさってください。
この度のお客様は、空家だった建物を手直しして賃貸に出されるご予定で、耐震診断を受けられました。
外観
1978年竣工の木造2階建て戸建で、築45年ほどになります。
身近でもよく見かける造りで、多くの「旧耐震」住宅が住まいとして活用されていることを感じます。
簡易耐震診断は、設計図面をもとに構造・基礎や外壁・屋根の状態・柱や壁の配置など、項目を細かに調査し、強さを点数化して診断を進めます。
“簡易”という名称ですが、決して大雑把なものではなく、住まいの現状を知ることができる大切な過程となっています。
床下
基礎
外壁
屋根裏
屋根
構造の要となる土台・基礎から屋根にいたるまで、ひとつも漏らすことなく調査していきます。
どのように設計されているかだけでなく、どのような材質のものを使われているかなども、住まいの強さを計る要素のひとつとなっています。
また、どの程度劣化が見られるかも確認を行います。
さらに、屋内の柱や壁の配置、床の傾斜などもチェックをします。
床
レーザー計測器を使って正確な高さを図ります。
上の写真2枚は同じ部屋ですが、場所によって床からの高さが異なり、傾斜が見られることが分かります。
室内
室内の各居室もチェックして、診断は終了です。
こうして、現地調査で確認した項目を診断リストに反映して点数をつけ、住まいの「評点」を算出します。
このような詳細な調査にのうえまとめられた報告書をお渡しし、「簡易耐震診断」は完了となります。
いかがだったでしょうか。
「はい」か「いいえ」の2択で判断するチャートシートのようなものではなく、丁寧な調査に基づいた診断となっています。
報告は大まかな漠然としたものではなく、住まいを計る「ものさし」として十分にご活用いただけます。
ご自身の住まいが地震にどの程度強さを持っているのか、客観的な判断を受けることができ、被害の想定と安全に向けて何が出来るかを考えることができます。
1995年の阪神・淡路大震災から来年1月で30年になります。
大きな揺れ経験し被害を目の当たりにしたわたしたちの地域は、どれほどの影響が出るか身をもって感じたことと思います。
それ以降も最大震度6以上の大地震は日本各地で発生しており、いつ、どこで甚大な被害が発生してもおかしくはありません。
先月には『南海トラフ地震臨時情報』も初めて発表され、一層の備えと注意が促されました。
「地震大国」といわれる日本で、「簡易耐震診断」はご自身やご家族の命を守る住まい造りの第一歩となります。
ぜひ、「簡易耐震診断推進事業」に該当する住まいの方は、実際に診断を受けられることをおすすめいたします。
こちらの建物では、診断に続き安全性の向上に向けた「住宅耐震改修計画」策定を進めさせていただきました。
この「住宅耐震改修計画策定費」も多くの自治体で補助を受けることができます。
具体的な工事計画については、次の記事でご紹介いたします。
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